理系海外留学: アメリカ?イギリス?オーストラリア?英語圏留学に関して

こんにちは。
今回は留学について、私が知っている事を纏めたいと思います。

何故留学?

そもそもどうして留学するのでしょうか?

英語が喋れるようになりたい!
最新の技術を学びたい!
世界を見に行きたい!

留学のメリットは沢山あります。
しかし、一方でデメリットも存在します:

学費が高い。
日本と比べて危ない。
語学力が足りず授業についていけない。

人によっては友達が出来ず、結局日本人の和の中に篭り、英語が上達しないと言う人も多くいます。
そんな海外留学ですが、私は学部時代に二回交換留学(一年と半年)をし、
大学院で正規留学(二年間)をしてきましたが、個人的にメリットの方が圧倒的に多く感じます。
一番の収穫は視野を広げた事かと思っています。
欧米人の生活、文化を学び、
さらに海外生活を経験していくと、日本にはない多くのサービスやビジネスを見る事が出来、
元々はおとなしく帰国して大企業で一生務めようと思っていた私ですが、
チャンスがあれば起業しようと思うようにもなりました。

留学で得た事に関しては又別記事で詳しく書きたいと思っています。
留学を考えている方、是非恐れずチャレンジしてください!

さて今回のお題は

アメリカ?イギリス?オーストラリア?英語圏留学に関して

私も留学を決めてから相当悩みました。
多くの選択がある英語圏留学ですが、それぞれの特徴を纏めてみました。
※ここで出ている点数は、実際私の周りでオファーを受け取った人たちの平均です。
大学のホームページに最低点数等が書いてありますが(例えばカルフォルニア大学バークレーの最低Toefl80、最低GPA3.0)、
あくまであなたが他の点で凄まじく優秀でもこのラインは超えてくださいと言う意味なので、実際の一般枠はもっと高いです。

アメリカ

語るに及ばず。世界一の超大国
最新の技術やビジネスがまさにここにあるので、
視野を広げたい!と言う人にはピッタリの留学先ですね。
私も最終的にはアメリカに留学しました。

留学に必要な物:

英語:
Toefl IBT、SAT(学部生)、GRE(商科,法学以外大学院生)、GMAT(商科大学院生)、LSAT(法学大学院生)
その他:
GPA証明、先生の推薦書、自己PR、財産証明、在学証明、論文や表彰

まず英語の成績はTOEFL IBTです。
日本の大学でただで受けられる旧Toeflではありません。
reading, listeningだけではなく、writing, speakingもあります。
目明日の点数としては:

80点代: アメリカ大学ランキング100~60
90点代: アメリカ大学ランキング60~20
100点以上: 上位20、アイビーリーグ

になります。
理系でしたら5点くらい低くともオファーが出る可能性もあります。
文系でしたら5点くらい高くないとリジェクトされる可能性が高いです。
アメリカは語学成績以外にアメリカの現地学生と同じ様に入学試験、
つまりは学部ならSAT、院生ならGREを受けなければなりません。
SATの目明日点数:

1600点代: アメリカ大学ランキング100~60
1800点代: アメリカ大学ランキング60~20
2200点以上: 上位20、アイビーリーグ

GREの目明日点数:

300点~: アメリカ大学ランキング100~60
310点~: アメリカ大学ランキング60~20
320点以上: 上位20、アイビーリーグ

私はGREを受けていたのですが、難易度がToerlとは比べ物にならない程難しいです。
しかし数学は簡単なので問題さえ読めれば満点は取れるはずです。

その他:
GPAの目明日点数:

2.8~: アメリカ大学ランキング100~60
3.0~: アメリカ大学ランキング60~20
3.5~: 上位20、アイビーリーグ

GPAとは

アメリカ式の学校の成績です。
高校でしたら高校三年間、大学でしたら大学四年間の成績が求められます。
学校の事務に頼めば作ってくれるはずです。
学校毎に計算方法が違うので一括りには言えないのですが、
大体の計算方法は以下の通りです。
秀:4.0
優:3.0
良:2.0
可:1.0
これに単位数をかけて平均した値です。
例えば:
数学:優(4単位) 英語:秀(2単位) 物理:秀(2単位)
でしたら:
(4*3.0+2*4.0+2*4.0)/8 = 3.5
です。

つまりはあなたがトップ20のアメリカ大学に入りたいとして、必要な成績は:
出身大学(高校): 少なからず見られます。元々トップの大学を出たのであればオファーを貰う確率はかなり上がります。
Toefl: 100~
GRE: 320~
GPA: 3.5~
です。
一つ欠けていたら可能性はぐっと下がると認識してください。
特にGPAは高ければ高い程有利になります。
そう、アメリカ留学は圧倒的に難易度が高いのです。
しかしそれだけ競争が激しくなるほど世界中からの学生が集まってきます。
入学後のレベルも相当高いので覚悟しなければなりませんね。

アメリカ留学の特徴:


学部4年、修士2年、博士5年
受けなければならない試験が多い
トップレベルの大学がゴロゴロある
難易度が圧倒的に高い
奨学金が多い(修士はほぼ出ない)
黒人が多く危ない地域が多い。

付け加えれば、
アメリカの学部生はちゃんと勉強すれば四年間でダブルディグリーを取る事は容易い。
三年間で学部を卒業し、一年間で修士を取る人も多い。
一年休学して企業にインターンシップをする人もいれば、五年間でも卒業できない人もいる。
自由度がかなり高く、良くも悪くも自分次第の環境だ。
更に、学部生と修士は研究室に所属する義務はない。
研究室に所属する物はあくまで博士なのだ。
博士じゃなく、研究がしたい場合は自分で教授と話し合い、相談しなければならない。
又、卒業後には学科によるが短期の就職ビザを貰える事が多く、働くチャンスも多い。

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イギリス

私が実際に留学しに行ったわけではありませんが、
イギリス留学に行った友人を多数持っており、
彼らに聞いた内容と、
自分が留学を決める時に調べた物とまとめて書きたいと思います。

留学に必要な物:

英語:
IELTS, Alevel (学校による), GMAT(商科修士、学校による)
その他:
成績証明、先生の推薦書、自己PR、財産証明、在学証明、論文や表彰

イギリスの語学試験はIELTSです。
TOEFLと同じく、reading, listening, writing, speakingの4パートがあります。
TOEFLとの大きな違いは、Speaking部分はTOEFLはコンピューターに向かって話すのに対し、
IELTSのSpeakingは試験管と実際に会話して採点されます。
目明日の点数としては:

5: イギリス大学ランキング~40
5.5~6: イギリス大学ランキング40~20
6.5点以上: イギリス大学ランキング20~5
7.0以上: イギリス大学ランキング5~

になります。
理系でしたら0.5点くらい低くともオファーが出る可能性もあります。
文系でしたら0.5点くらい高くないとリジェクトされる可能性が高いです。
Alevel に関しては学校によりますが、学部生として入学したい場合は受けなければならない場合があります。
Gmatも同様、必ずではないが提出すると加点になると言う大学が多いです。(修士金融系)
トップの大学は要求することが多いので事前に調べましょう。

その他:
成績の目明日点数(平均点/100点満点):

75~: イギリス大学ランキング40~20
80~: イギリス大学ランキング20~5
85以上: イギリス大学ランキング5~

イギリスへ提出する平均点

高校でしたら在学二年/三年間の全科目の平均点が求められます。
大学でしたら各授業の点数と単位数をかけた平均点になります。
例えば:
数学:90点(4単位) 英語:66点(2単位) 物理:74点(2単位)
でしたら:
(4*90+2*66+2*74)/8 = 80点
です。

つまりはあなたがトップ10のイギリス大学に入りたいとして、必要な成績は:
IELTS: 7.0~
成績: 85~
です。
一つ欠けていたら可能性はぐっと下がると認識してください。
特に成績は高ければ高い程有利になります。
ただもう一つ、イギリスの大学は出身校を凄く重視します。
日本でもともとあまりよくない大学(高校)を出たとして、
イギリストップ10の条件を満たしたとしても入学は難しいでしょう。
1ランク下の大学になる確率が大きいです。
しかし、アメリカ大学と比べると、平均点85を取るのはGPA3.5を取るよりも簡単かもしれません。
出身校が元々優れている方であれば、同レベルの成績を持っていれば、
アメリカよりランクの高い大学に行けるかもしれませんね。

TIPS:
イギリスはConditional offerと言う物があり、語学成績が足りない場合もオファーを出してくれる可能性が高い。
この場合、入学前に規定成績を取るか、入学前に予備学科に通うかの選択種が与えられる。


イギリス留学の特徴:


学部3年、修士1年
受けなければならない試験は少ない
レベルの高い大学がアメリカの次に多い
学部が3年間なので、ついていけない場合退学者や留年者が出やすい。
しかし在学年数が少ないと言って学ぶものが少ないと言うわけではない。
時間を圧縮しているだけで、内容はアメリカと同等と理解してよい。
なのでアメリカ程の自由度はなく、強制参加のサマー授業とかもある。

付け加えれば、

イギリスの大学は卒業後、1年の就職ビザしか貰えない事が多く、
卒業した時点で就職出来ていなければ即帰国しなければならない。
就労ビザを取得することは極めて困難であり、卒業後も長期滞在したいと言う考えの学生には向いてない。

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オーストラリア

こちらも私が実際に留学していませんが、
実際にメルボルン大学のオンライン授業を受けたり、
在籍している友人も多数いるので、
彼らに聞いた内容と、
自分が留学を決める時に調べた物とまとめて書きたいと思います。

留学に必要な物:

英語:
IELTS
その他:
成績証明、先生の推薦書、自己PR、財産証明、在学証明、論文や表彰

オーストラリアの語学試験はイギリスと同じくIELTSです。
しかしTOEFLの成績も受け付けています。
ですがIELTSの要求が6.5の大学の場合、TOEFLの成績は90点求められるのでIELTSの方がお得です。(一般的にTOEFL93点がIELTSの7点相当だと言われている)
目明日の点数としては:

5.5~6: オーストラリア大学ランキング~8
6.5点以上: オーストラリア大学ランキング8~

になります。
文系でしたら0.5点くらい高くないとリジェクトされる可能性が高いです。
トップの大学は要求することが多いので事前に調べましょう。

その他:
成績の目明日点数(平均点/100点満点):

75~: オーストラリア大学ランキング~8
80~: オーストラリア大学ランキング8~

オーストラリアへ提出する平均点

イギリスと全く同じなので上を参考してください。

つまりはあなたがトップ8のオーストラリア大学に入りたいとして、必要な成績は:
IELTS: 6.5~
成績: 80~
です。
一つ欠けていたら可能性はぐっと下がると認識してください。
特に成績は高ければ高い程有利になります。
イギリスの大学同様、オーストラリアの大学も出身校を重視します。
旧帝以上の大学を出ていたのならば、平均点が多少低くともトップ8に入れる可能性が高いでしょう。

TIPS:
イギリスと同様、オーストラリアの大学もConditional offerと言う物があり、語学成績が足りない場合もオファーを出してくれる可能性が高い。
この場合、入学前に規定成績を取るか、入学前に予備学科に通うかの選択種が与えられる。


オーストラリア留学の特徴:


学部3/4年、修士1/2年(プログラムによる)
語学試験だけでよい。
世界ランキングが高い大学が多い
点数を見てもわかる通り、トップレベルの大学にとても入りやすい。
典型的な入るのが容易く、出るのが難しいパターンなので入った後が大事

オーストラリアはトップ8と言われる大学があり、その差はあまりないと思われる。
それ以下の大学は聞いたところでは、余程成績が悪くない限り入れるそうだ。
更にトップ8はほぼすべて世界ランキングトップ100ランキングに入っている為(ランキングによる)、
コストパフォーマンスが非常に高い留学先だと思われる。
付け加えれば、

オーストラリアの大学は学科によるが、工学部なら誰もが就労ビザを取るチャンスがあり、
就職も難しくはない。
卒業した後も長期滞在したい/移民したいと言う考えの学生にはうってつけの留学先だろう。

帰国して就職する場合

海外の大学はご存知の通り9月入学が多い。
そして卒業時間は多くは5月になる。
日本の大学とずれているのだ。
更に日本は卒業前の3月~8月に渡って就活をしなければならない。
将来帰国の打算がある人は就活を不安に感じるかもしれない。

私個人の経験から言うと。
日本の古くからの大企業に入社すると多少は影響するかもしれない。
某自動車会社は4月からの入社しか認めないし、某商社は面接は必ず来社しなければならない。
だが一方で、海外には**キャリアフォーラムと言うイベントがある。
年中世界中のどこかで開催しており、多くの企業がここで出店している。
キャリアフォーラムでは、最速三日で内定を貰う事が出来る事もあり、多くの留学生がこれを重宝している。
更に、外資系企業に入社するチャンスも多く、スカイプ面接で内定が出る企業が多い。
自分の履歴書もより豊富に書ける上、面接での話題も絶えない。
確かに海外で日本国内の就活は不便だが、それ以上にメリットがあると私は実感している。

最後に

以上、今最も人気な英語圏三大留学先の基本情報だ。
さてどうだっただろうか。
ざっくり言うと:

入学難易度:
アメリカ > イギリス > オーストラリア
就職難易度:
イギリス >> アメリカ > オーストラリア
帰国後の認可度:
アメリカ > イギリス > オーストラリア
(知っている人はアメリカ大学の入学試験の難易度やオーストラリアの入学が比較的容易な事を知っているのでアメリカが有利なことが多い)

※学費などは国立、私立や地域によって全く異なるので今回は紹介しない。

アドバイス

将来留学をぼんやり考えている学生は、今からでも自分の大学成績に力を入れよう。
語学試験の成績は何回でも受けることが出来るが、学校の成績は上書きが難しい。
海外の大学は学生がどうやって過去の三年間を過ごしたのかを総合的に見るため多くの学生が痛い目に会っている。
もう一つ重要な事:英語力。
TOEFLで成績を出したからと言って決して上手く喋れる事にはならない。
海外に行けば勝手に出来るようになると楽観的に考える学生が多いが、
それはとても危険な考えである
英語が喋れないと授業についていけず、友達も作れない。
結局は日本人の輪の中で留学を終えてしまう学生を私は沢山知っている。
英語はある程度喋れるようになってから留学に臨んだ方がよい。

他の留学先

他にもカナダやシンガポール等多く存在する留学先だが、
もし英語圏以外も考えているなら私はドイツを強くお勧めする。
何故ならドイツは学費が無料だからだ。
更に学校の質も高く、卒業するのが困難だが大学を出た後は引く手あまたであろう。


かなりの長文になってしまったので次は短めに分割したいと思う。

以上、長文ありがとうございました。